多摩川通信

昭和・平成の思い出など

この素晴らしき金融の世界

大破局(フィアスコ)―デリバティブという「怪物」にカモられる日本 作者:フランク パートノイ メディア: 単行本 「金融工学(Financial Engineering)」という言葉を初めて聞いた時は違和感が強かった。本来なじまないものを無理やりくっつけた感じで、最先端…

中国の行方

独裁の中国現代史 毛沢東から習近平まで (文春新書) 作者:楊 海英 発売日: 2019/02/20 メディア: Kindle版 1974年頃のこと。中学校の近くに突然小さな中国物産館ができた。薄暗い入口をのぞくと嗅ぎ慣れない匂いがした。中に入ると中国服、書画、乾物、…

人類は如何にして宇宙を測ったか

宇宙創成(上)(新潮文庫)作者:サイモン・シン新潮社Amazon 地球の大きさを初めて測ったのは、ヘレニズム時代のギリシャ人、エラトステネス(紀元前275ー紀元前194)だという。古代の人がどのようにして地球の全体像を測ることができたのか。 エラトステネ…

法学部盛衰記

大学の誕生〈上〉帝国大学の時代 (中公新書) 作者:天野 郁夫 発売日: 2009/05/01 メディア: 新書 法政大学の歴史は1880年(明治13年)の東京法学社の設立から始まる。同大学の校歌(佐藤春夫作詞)は「青年日本の代表者」と謳っているが、東京法学社が設立さ…

ロシアから見た日本海海戦

もうひとつのツシマ ~ロシア造船技術将校の証言 作者:ウラジミール・コスチェンコ 発売日: 2010/11/29 メディア: 単行本 昔、東欧の人と話をしていたとき、何かの拍子で日露戦争の話になった。「203高地の攻防戦でロシア軍として戦っていたのはポーラン…

崇貞の庭に

朝陽門外の虹-崇貞女学校の人々- 作者:山崎 朋子 発売日: 2003/07/04 メディア: 単行本 昭和51年(1976年)の夏、桜美林の名は一躍全国に轟いた。 第58回全国高等学校野球選手権大会で、桜美林高校(西東京代表)は、夏の甲子園初出場だったが名だたる強…

参加することの意義

アナザー1964 パラリンピック序章 作者:稲泉連 発売日: 2020/03/18 メディア: Kindle版 「参加することに意義がある」というのは近代オリンピックの精神を示すクーベルタンの言葉として知られている。ところが、この言葉はクーベルタンが生み出したもの…