多摩川通信

昭和・平成の思い出など

シンギュラリティ

AIは人類を駆逐するのか? 自律世界の到来 作者:太田 裕朗 幻冬舎 Amazon 昭和48年(1973年)、大きな話題を呼んだ2冊のベストセラーが出版された。「日本沈没」(小松左京)と「ノストラダムスの大予言」(五島勉)である。この2冊は多感な中学生の心を強烈…

グッチの再生と飛躍 

ハウス・オブ・グッチ 上 (ハヤカワ文庫NF) 作者:サラ ゲイ フォーデン 早川書房 Amazon 1980年代後半、ニューヨークに行く機会があり、5番街でグッチの店をのぞいてみた。特に何かを買うつもりはなかったのだが、鮮やかな色どりの女性ものの大きなスカーフ…

第442連隊戦闘団

二世兵士 激戦の記録―日系アメリカ人の第二次大戦―(新潮新書) 作者:柳田由紀子 新潮社 Amazon 「武士道というは死ぬ事と見つけたり」 戦(いくさ)における兵(つわもの)の本領を見事に言い尽くした一言、と言いたいところだが、「葉隠」のこの有名な言葉…

天安門事件と鄧小平の思い出

八九六四 完全版 「天安門事件」から香港デモへ (角川新書) 作者:安田 峰俊 KADOKAWA Amazon 12月9日~10日、米国主催の「民主主義サミット」がオンライン形式で開催された。中国とロシアは招かれなかった。 バイデンとしては大統領選挙の公約を果たしただけ…

キッシンジャーは何のために田中邸を訪ねたか

ロッキード疑獄 角栄ヲ葬リ巨悪ヲ逃ス (角川書店単行本) 作者:春名 幹男 KADOKAWA Amazon 昭和51年(1976 年)の夏のある日、田中角栄は神楽坂の別宅に向かった。 「お前たちは心配しなくていい」と別宅の家族を安心させるために足を運んだのである。東京拘…

習近平の歴史決議を読んで

中国の大盗賊・完全版 (講談社現代新書) 作者:高島俊男 講談社 Amazon 11月11日、中国共産党は、第19期中央委員会第6回全体会議で採択された「党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」(いわゆる「歴史決議」)について声明を発表した…

幕末を見た人々

増補 幕末百話 (岩波文庫) 作者:篠田 鉱造 岩波書店 Amazon 朝日新聞の「天声人語」は、1904年(明治37年)に掲載が始まった。そのタイトルは「天に声あり、人をして語らしむ」という「中国の古典」の言葉に由来するとされる。しかし、どうもその出自はあや…